漫画のこと。

漫画についてのいろんなこと。コミック書評、各種作品の読後感想、旬なマンガのお薦め、漫画評論の紹介、さらには論考、随筆(エッセー)、コラムなどなど、書き散らせればいいなぁ。
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『カメレオンジェイル 新装版』

『カメレオンジェイル 新装版』を購入。
井上雄彦の連載デビュー作がまさかこんな作品だったとは、正直ビックリした。
だいたい例によって『スラムダンク』を読まず、いきなり『バガボンド』から読み始めたので、その落差に最初は「ほんとに作者は同一人物なの?」なんて疑ってしまった。
もちろん昔からの井上雄彦ファンにしてみれば「なにをいまさら」なんだろうけど、『バガボンド』の壮絶というよりも凄絶な“描き込み”に魅了されているものとしては、やはりビックリなのである。
ストーリーはいたって単純で、「その超人的なまでの集中力によって自らの顔を変幻自在に操る男!!」(もちろん「そりゃねーだろ」と突っ込んだのは当然)が、アメリカを舞台に様々な事件を解決していくという探偵もの。ストーリーはギャングを相手にしたり美少女の天才スリを救ったりといろいろがんばってるけど、どうしても先が読めてしまう。
タッチは典型的な「少年漫画」で、線も今のような力強さは全くない。スクリーントーンは使いまくりで、コマのアングルにもまったく工夫が見られず、よく言えばまとまってるんだろうけど、同時に単に無難な漫画に落ち着いてしまっている。
作者のクレジットを他人の名前に差し替えても誰もわからないのではないかと思えるくらい、フツーの漫画だった。
「少年ジャンプ」に連載されていたのが1989年、今から15年前。
うーん、生まれたての赤ん坊が中学を卒業するほどの年月なんだから、変わって当たり前といえば当たり前なんだけど、あらためて「漫画家の画力と時間」について考え込んでしまった。

カメレオンジェイル 新装版』井上雄彦/集英社
<井上雄彦 公式サイト>
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author : uriu | 過去録 | comments (0) | trackbacks (0)

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